【コレクションピース】イズニック ムシュクレ村の伝統の巨大な平面のイーネオヤ シルク糸  [M005]

【コレクションピース】イズニック ムシュクレ村の伝統の巨大な平面のイーネオヤ シルク糸  [M005]

販売価格: 40,000円(税込)

重み: 100g

在庫数 1点
数量:
オヤ部分のサイズは最大高さが7.5cm、最大幅が8.5cmです。
糸はカズックイペッキと呼ばれる、セリシンが残ったパリパリのシルク糸です。
制作年代は1960-80年頃です。

トルコの北西部、マルマラ海地方にあるブルサ県。
そのブルサの東部にイズニック湖があり、そこから山間部に2km上った場所にムシュクレ村があります。

ムシュクレ村は小さな村ですが、イーネオヤに関しては最後の楽園と呼ばれる場所で、他の地方で現在では見ることができなくなった光景、村の家の前や路地に女性たちが座り、イーネオヤを作る姿が日常的に見られることでも知られています。

そして特殊なイーネオヤでも有名です。
ムシュクレの伝統的なイーネオヤは巨大です。
そして平面モチーフが作られてきました。
それはこの地に残る嫁入りの展示に由来しています。

結婚の時にまずは実家で嫁入り持参品の展示をして親戚、ご近所さんにお披露目をします。
その後、旦那さんになる人のお家で展示が1週間ほど続きました。
嫁入り支度品によって、お嫁さんの評価が下されることになるのです。

その際に天井に棒を渡し、そこにたくさんのイーネオヤスカーフを吊り下げます。
その時に目に付きやすいように、わかりやすいように、巨大で平面のデザインが作られたのです。

またこれらのイーネオヤにはシルク糸が使用されました。
ムシュクレ村では20世紀中頃まで養蚕ガ行われており、自分たちでシルク糸を得ることができたそうです。
シルク糸は自分たちで染めました。
その時に本来であれば石鹸水などで1時間弱煮てシルクの艶々の繊維を引き出すのですが、糸の周囲に残るセリシン(たんぱく質)を落さずに、そのままパリパリの状態で使いました。

こうしてパリパリのシルク繊維を糸として、ワイヤーやテグスを使うことなく、大きな平面のイーネオヤを自立させることに成功したのです。

嫁入りにこれらの巨大なイーネオヤは必需品で、少なくともイーネオヤスカーフだけでも100ー300枚と用意する中、50枚前後の巨大イーネオヤを用意したようです。

ただ時代と共に、これらの風習も風化しています。
村の女性たちは、いくつかの経済的な困窮期でこれらのイーネオヤを手放してお金に換えることになったそうです。
現在では村でもこれらの伝統の巨大イーネオヤを見る機会はほとんどありません。
ましてや私たちの手に渡ることも・・・。

今回、ご紹介するのはムシュクレ村在住の年配の女性の嫁入り持参品で、今までは大切に持っていたものですが、経済的な事情により手放すことになったものです。
個人が持ち続けていたもののため、状態もよく、またムシュクレ村の代表的な素晴らしいイーネオヤが揃っています。

過去、私が手に入れた10-20年前と比較して価格的にもだいぶ高騰していますが、今では特殊な状況でなければ手に入らないこと、またいずれも古いシルクの製品であることから、その価値は妥当なものであると評価したいと思います。

今後、手に入るとは限らないレベルのものです。
興味がある方、コレクションに加えるための1品としてぜひご検討ください。


プリントのインクが飛んでいたり、プリントミスがあったり、また保管の木箱のシミや多少の埃汚れがある場合がございます。
お家でチェストに保管されていたそのままの状態です。


商品として製作されたものではなく、個人所有の古いものであることをご理解の上、お買い上げくださるようお願いいたします。

価格に送料は含まれていません。
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【コレクションピース】イズニック ムシュクレ村の伝統の巨大な平面のイーネオヤ シルク糸  [M005]

販売価格: 40,000円(税込)

重み: 100g

在庫数 1点
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