トルコの北西の山間部に位置するキュタフュヤ県のタウシャンル。
周辺の村々を含め、伝統の独特のイーネオヤが作られてきた地域です。
ここではイーネオヤのことを大きな二つの分類で呼びます。
1つめはワイヤーで作られた茎や葉に、花を組み合わせた背丈のある大きなオヤであるチティ。主に花嫁のベールとして、また嫁入り持参品として欠かせないものとして作られました。
もうひとつはクルックオヤです。
チティがクレープに作られるのが多いのに対して、クルックオヤは日常でも使えるようにとヤズマに小ぶりなオヤを付けました。
そのモチーフは伝統的に作られてきたものを中心に制作され、モチーフ名などがはっきり伝承されているのも特徴です。
このイーネオヤスカーフは版木を使って手作業でプリントされた、ブロックプリントのヤズマです。
20世紀中頃までしか制作されたなかったもので、年代的にも古く、貴重です。
そのヤズマに付けられたクルックオヤのモチーフはトルコ語でチレッキと呼ばれる苺。
小さな色違いの目が段々に重なっています。
タウシャンルではかつてはたくさんのオヤが作られ、それぞれの家庭に古いものが残されてきましたが、現在では古いものは売られてしまい、ほとんど残っていません。このクルックオヤも15年以上前に手に入れたものの最後の1枚になります。
いずれも現在は作られていないタイプのものですので、イーネオヤの本来の姿に興味がある方や古いテキスタイルが好きな方にぜひオススメします。もう次回はないかもしれません。
オヤは細いシルク糸でとても細かく作られています。
プリントのインクが飛んでいたり、プリントミスがあったり、また保管の木箱のシミや多少の埃汚れがある場合がございます。
お家でチェストに保管されていたそのままの状態です。
商品として製作されたものではなく、個人所有の古いものであることをご理解の上、お買い上げくださるようお願いいたします。
価格に送料は含まれていません。
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