ウール糸で作られた古い伝統的な手編みの靴下をご紹介します。
トルコの中央部、ベイシェヒール近郊の村々で作られた靴下です。
未使用品のため、新しく作られた靴下と混同してしまいそうですが、現在のトルコでは手に入らないごく細のウール糸で作られている本物のオールド品です。
現在では骨董市などで1足出品されると、とても高価な値段がついていて、手が出せなくなりましたが、その昔、自分の足で歩いて、地元の女性たちから話を聞きながら集めたものです。
1950-60年を最後に終わってしまったもので、ベイシェヒール周辺の村や集落で「花嫁の持参品」として作られ、その後、引き出物として配ったり、自分のために保管していたもので残っていた未使用品を、各家庭の長持ちから譲ってもらったものです。
お土産ものとして出回っている手編み靴下は、化繊糸を使用したものですが、こちらはいずれも手で紡いだ細いウール糸で編んだものです。
どうしてこの質の靴下を今は作らないのか、の問いに、女性たちの答えは単純です。
「このウールが手に入らないから」
羊を飼い、ウールが手に入りやすかった土地柄のため、絨毯やキリムなどの糸を撚るその横で靴下用の糸を紡いで貯めていたそうです。
時には1960年当時流行したオーロンと呼ばれる発色の良い化繊糸などが手に入った場合は、ある意味「貴重」だったため、それも使ったりしました。
現在ではこの細いウール糸を紡げる人もなく、手に入らなくなっていますので、当然、作り手もいない状態です。
そのため、この持参品の伝統が現代には引き継がれず、過去のものとなってしまいました。
作り方もトルコの独特の編み方のようで(私は編み物をしませんので詳しくわかりません)、画像上は平たく見えますが、かかと部分が別に作られていて、立体的な作りになっています。
伝統柄のモチーフで、地域や村によりモチーフや色の数などに傾向はあるものの、組み合わせ方などの色遣いも作り手により異なり、同じものが1点としてないのが最大の特長です。
女性だけでなく、男性も履いたもので、おじさんたちが牛皮で作った遊牧民の平たい靴にこれを履いていたのを想像するだけで、ほっこりします。
コレクションパーツですが、
実際にお使いでいただけるものです。
ウール製品として手洗いなどしていただけます。
サイズの24.5cmは、かかとからつま先までのメジャーで測った実寸です。
多少の伸縮性があります。
状態については目についた範囲で記載しておりますが、商品として製作されたものではなく、個人所有の古いものであることをご理解の上、お買い上げくださるようお願いいたします。
価格に送料は含まれていません。
他の商品と同梱、または複数点数お買い上げになるなど、まとめ買いをされると個々でご注文するより1点あたりの送料が割安になります。